やれと言われてやっていたのですが……

リクルートマネジメントソリューションズの2014.5.22メルマガ抜粋

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「やれと言われたのでやっていたのですが……」

今年の新入社員導入研修を振り返って、講師からいくつかの印象的なコメントをもらいました。

・挨拶の練習で、淡々と同じことを繰り返すグループに「違う観点でも練習したら?」と講師から投げかけると、「やれと言われたので繰り返しやっていたのですが……」という回答が返ってくる

・旅行代理店のケースワークで、「旅行のパンフレットを送ってほしい」という要望の背景にあるお客様の「期待」を書き出せない

・全体的に真面目で、指示を逸脱したり、やり過ぎたりしたことを講師が指摘する場面が皆無だった

このようなエピソードから、指示されたことをソツなくこなすものの、指示されたことの背景や意図を考えて自らの行動を変えることは苦手、という今年の新入社員の特徴が読み取れます。

ただ、思い返すと10年前から「指示待ち」「ハングリーさに欠ける」「小さくまとまっている」といった、前述した特徴に近い評価を新入社員はされています。

受け入れ側に求められることは、こういった特徴を考慮しつつも、「真面目で素直」「貢献意欲が高い」「ITスキルが高い」といった強みに目を向け、それらを発揮できる仕事や場をデザインすることかもしれません。

仕事を任せる際も「これをやっておいて」と指示をし、できていないことを問題指摘するばかりではなく、「この仕事では何が達成できればいいと思う?」と新入社員に問いかけ、一緒に考える場をつくる工夫が求められるでしょう。目的や周囲の期待を考え、自分で仕事の進め方を考える場を意図的につくることが、新入社員の意欲を高め、また自立を早めることにつながっていきます。

新入社員の個性を理解した上司・先輩からの関わりを通じて、彼・彼女らが社会人として生き生きと働けるようになることを願っています。

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10年前くらいから、言われていたこと、というのはまさにその通りで

じゃあ何が問題なのか?といえば

そういう風に育った人たちを受け入れる環境を作ることも、ひとつあると思う。

どんな人材が育成できたら社会が良くなるのか、という観点で考えた時、

どこかのポイントで人としての成長があることだと思われる。

そのポイントを作る機会が、これまでならば学生時代にできていたのかもしれないが、今は社会人からということになってきているようだ。

ある予備校に務める友人がこんなことを言っていた。

〈子どもは驚くほど我慢強くないし、何がダメって親がいかん。子どもに構いすぎ。〉

実際そうなのだろうと思う。

子どもを育てるのは親だから。

やっぱり親育が必要なのかもしれない。


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